ブログ

ブログ

歯科コラム
2023/03/01
世界最古の総義歯は MADE IN JAPAN !?


アメリカの1ドル紙幣にはジョージ・ワシントン初代大統領の肖像画が描かれています。ワシントン大統領は歯が悪く、1796(64)の時に最後一本の歯が抜け、肖像画が描かれた時には総義歯をはめていました。上下の義歯をスプリングでつなぎ歯肉に押し付けることで義歯を保持する仕組みで、現代のものに比べてとても使いにくいものであったようです。

 日本には、1538年に亡くなった和歌山県の願成寺を開山した尼僧の中岡テイさんが使用していた総義歯が残っています。これは現存する世界最古の総義歯で、木製の上顎総義歯です。驚くことに、この義歯は上顎の粘膜に吸い付くような形状をしており、現代と同様の仕組みで口腔内に保持されていたようです。当時の職人の技術の高さがうかがえます。

 昨今では3Dプリンターを用いて義歯を製作するという方法も考案され、技術も進歩しています。先人たちが積み上げてきた知識や経験に現代の技術を加え、さらに良い義歯をスピーディーに製作できるように、私も日々努めようと思います。

 

楠 泰斗

お気軽にお問い合わせください

当院では皆さまが「お口の中で気にされていること」を改善できるよう尽力いたします。
お悩みや分からないことがおありの際は、お気軽にご相談ください。